本業のはなし

生まれも育ちも北海道。オホーツク海側の田舎町出身です。
高校を卒業後、陸上自衛隊に入隊し、約20年ほど勤めました。

その後、念願の専業主婦をしたのですが、
ほどなく、「何か家でできる仕事は何かないか?」と探し始め
たまたま新聞の折り込み広告にあった
「テープ起こし通信教育」に「これだ!」と思ったのがきっかけでした。

結局、その広告とは別のオンラインの講座を約半年間受講した後、講座の先生を初め、先輩ワーカーさんのお手伝いをする形でテープ起こしの仕事をスタート。その後、2004年9月に個人事務所を開業しました。

仕事を始めたばかりのころはテープ起こしと呼ばれていましたが、世の中はカセットテープからMD、音声データへと移り変わる時期。
実際にテープでお仕事をいただいたことは数えるほどです。
今では音声起こしとか、文字起こしとか、仕事自体の呼び名も変わってきています。

そもそも、文字起こしってどんな仕事?

会議、講演会、インタビューなどで録音した音声を聴きながら、パソコンで文字入力していく作業です。
開業以来の総起こし時間は約2,700時間。100日を越える文字起こしをしてきました。と、時間や日数を言ってもピンとこないと思います。

私の作業スピードは、とても音がクリアで専門用語もほとんどない場合だと、1日に2時間程度の音声を起こします。でも、そんな好条件の案件はほとんどありませんので、平均して1日1時間程度を目安に案件をお受けしています。

雑音が多い、専門用語が多い、たくさんの人が話している案件は、まさしく言葉の迷路に迷い込んでしまった気分になりますし、
大至急の案件で夜中に作業をしなくちゃならなかったり
この仕事、想像以上にハードで神経を使うので、自分でも我慢強い性格だと思います。

それでも10年以上も続けてこられた理由は、知的好奇心のなせるわざだと思います。だって、参加者がお金を払って聴いている講座を、私はお金をもらって、タダで聴けるんですから、これはまさしくラッキーです。

さらにラッキーだと思うのは、この仕事を始めたころから、少しずつではありますが、コンスタントにお仕事をいただけたことです。もちろん繁忙期、閑散期の波はありますが、まったく仕事がなくて困った……と思ったことは数回です。
今は、スタッフ登録している会社からいただくお仕事をメインにさせていただいているので、営業の苦労もなく、本当にありがたいことです。

年齢とともに体力の衰えを実感していますが、耳が聴こえ、パソコンが使えるうちは、この仕事は続けていきたいと思っています。
今後どもどうぞよろしくお願いします。